ホーム » めぐる季節の中で » vol.04秋の庭

vol.04秋の庭

夏の間、華々しくYoyoの庭を彩っていた植物たち
初秋を迎える9月、下葉が枯れ上がりだらしなく伸びきった枝先にわずかに花をつけ
寂しく頼りなく季節を乗り切っている姿が目障りな存在になってきます。
そこで、刈り込んだり、抜き取ったり。
あとは花数も減りなんとも味気ない庭となってしまいました。

そしてこの秋の庭で行う作業といえば
冬を通り越して来春を夢見つつ行う種蒔き、定植、球根の植え付け
晩秋ともなれば、やがてすぐ訪れるであろう厳しい冬に備えての雪囲い
チョッ、チョットマテヨ!
秋の庭はどこに行ったのでしょう。
こんな澄み切った青空のもと
今、このときを味わう材料があまりにも少なすぎる・・・
もう少し秋の花をYoyoの庭にとり入れましょう。
参考にすべく園芸雑誌、秋の号を開いてみます。
あちらこちらの誌面を美しく飾っているカラー写真は、春の色
「春が待ちきれない」 「ときめきの春を迎える・・・」
秋と同じくらい、ややもするとそれ以上に春が賑わっています。
  広告のページも春爛漫の写真ばかり
(春待ち侘びる)秋の号なのです。 生命の息吹溢れる春の庭が美しく輝いているのは当たり前
深まる季節、秋の庭が充実した時
本物の庭を作り上げることが出来るのでは・・・

そんなことを思っていた10月のある日、新聞の片隅の記事に目がとまりました。
「幕末に日本を訪れた英国の植物学者、ロバート・フォーチュンは、
菊やユリなどの花をめでる江戸の庶民を評し
『花を愛することが文化の証なら、日本は欧州よりも上だ』という言葉を残した。
菊の国の誇りがその挑戦にかかっている。」

菊ってちょっと敬遠していたかも知れません。
ダリアとか、秋明菊とか、どこかシックな趣のある秋の花v 品種改良が進み
馴染みやすい姿形に変身しているものもたくさん出回り始めています。
今まであまり興味を持てないでいた花が急接近してきました。
さっそく、スプレー菊を購入しました。
ところが、どこか供花という雰囲気でYoyoの庭にしっくり馴染みません。
場当たり的に取り入れられた菊は浮いた存在になっています。

秋も深まってきた11月
通勤途中のお宅で
真っ赤に色付いたドウダンツツジの隣に
薄いレモン色の小菊が寄り添うように優しく咲いているのを見かけました。
見事に秋を演出しています。
今年の秋はちょっと無理があったけれど
いつかはきっと・・・

「アキノニワ、ジュウジツシタラ、ホンモノ、ホンモノ」
呪文のように心の中で唱えながら
あれこれ秋の庭の構想は膨らみます。

もうすぐ2002年の秋も終わろうとしています。

山形県庄内地方の小さな庭から季節の移ろいをお届けしています!!

のびやかに広がる庄内平野の美しい風景を中心に紹介しています!!